このたび、院長含む当院スタッフ数名に複数の新型コロナウイルス感染者が発生し、令和4年7月25日より8月3日まで臨時休診となりました。このため、受診を予定しておられた多数の患者さんにご迷惑をおかけ致しましたこと、心よりお詫び申し上げます。
今回の感染の経緯と今後の対策について、ご説明させて頂きます。
<経緯>
7月22日(金)スタッフ1名に発熱が見られたため、新型コロナウイルス検査を行い陽性と判明。他のスタッフに、体調不良者及び濃厚接触者はなく、23日(土)まで通常の診療を継続とした。
23日(土)夜から別のスタッフに発熱見られたため、翌24日(日)に検査を行い陽性を確認。この時点でも、他に体調不良者及び感染者との濃厚接触者はなく、一旦25日(月)からは予約診療のみとし診療を継続する予定とした。同日夜から院長に、微熱と全身倦怠感や咽頭痛が見られた。
25日(月)朝に院長に検査を行い、陽性と判明。8月3日(水)までの休診を決定。同日夕方には、さらに別のスタッフに体調不良が見られ、検査にて陽性が判明した。
26日(火)検査希望の無症状スタッフに対しPCR検査を行い、翌日全て陰性を確認。
<推測される感染原因>
今回合計4名の感染者が出ましたが、発症時期がほぼ同時であったにも関わらず、感染したと思われる時期に、集まっての飲食やマスクなしの会話はありませんでした。発症前1週間は京都府における新型コロナウイルスのいわゆる第7波の急増時期であり、当院でも連日200名を超える患者さんが来院されました。今回感染したのは特に患者さんと近くで接する機会の多いスタッフであることからも、今回の集団発生はスタッフ間での感染伝播ではなく、診療中にそれぞれがほぼ同時期に感染したのではないかと考えています。
第6波までも、当院では500名を超える新型コロナウイルスの患者さんを診療してきましたが、幸いスタッフに感染者は発生しませんでした。今回の集団発生をうけ、保健所にも今までの対策の是非を含め相談しましたが、通常であれば全く問題ない対策をしているということでした。
適切と思われる対策をしているにも関わらず、複数のスタッフがほぼ同時に感染したということは、恐らく今までの対策の許容範囲を超えてしまった、ということだと判断しています。
<今後の感染対策>
以上の考察を受け、当院ではさらに以下のような対策をとることと致します。
今までの対策
(1)診察時間中はマスク・ゴーグルを着用し、手指消毒をこまめに行う。
(2)患者さんの院内での滞在時間を減らすよう呼び出しベルを用いて駐車場や屋外待機を促す。
(3)スタッフが濃厚接触とならないように、休憩時間は十分換気し、距離を空け黙食とする。
(4)診療時間中の換気、感染時間帯後の院内設備の清拭を行う。
今後の対策
A.(1)~(4)の徹底
B. 待合に空気清浄機追加、診察時間中の換気徹底
C. 外待ちベンチ周囲の雨よけ設置(戸外で待ちやすいように)
D. 呼び出しシステムの追加
院内滞在時間短縮のため、従来の呼び出しベルに加え、LINE等を用いた呼び出しシステムの追加(予定)
E.症状安定している場合の、処方箋のみ発行の対応範囲拡大
(新型コロナウイルス感染流行期限定)
F. C.及びD.の実装までは、院内の混雑を避けるため、一時的に予約診療のみとする
<最後に>
現在流行している新型コロナウイルスは、非常に感染性が高く、対策をしていても感染が起こってしまうということを、今回強く実感致しました。ただ新型コロナウイルスだけでなく、予防接種や健診などに対応する医療機関として、診療を止めざるを得なかったこと大変申し訳なく思っています。
今後も、診察時間を含め対応が変わる可能性があります。患者さん方におかれましては、ご自身の感染対策を十分に行って頂き、受診前にホームページなどをご確認頂いた上で、時間に余裕を持ってご来院下さいますようお願い申し上げます。
完璧な予防対策はないのかも知れませんが、今回の追加対策などを行うことで、より安全で、地域にとって必要とされるクリニックとして、継続できるよう努めて参ります。
どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
令和4年8月2日 医療法人たなか医院 田中慎一郎