アレルギー性鼻炎/結膜炎には通常花粉症と言われスギやヒノキの花粉が原因となる「季節性アレルギー性鼻炎/結膜炎」とダニが原因となる「通年性アレルギー性鼻炎/結膜炎」があります
いずれも目のかゆみ、鼻汁(はなみず)、鼻閉(はなづまり)、時には耳などのかゆみ、を引き起こし生活の質を低下させます
ともに治療としては①点鼻薬②点眼薬(目薬)③抗ヒスタミン薬/ロイコトリエン拮抗薬内服、が中心となります
もちろん花粉やダニが体に付着しないようにガードすることも重要です
舌下免疫療法について
人体は大量に入ってきた異物(花粉やダニなどのアレルゲン)に対しては拒否反応(感作)をしましますが、ごく少量ならさほど症状を起こさない「免疫寛容」という仕組みがあります
この仕組みを利用して抗原物質を少しずつ体内に取り込むことで拒否反応を起こさないようにする「アレルゲン免疫療法」という治療があります (以前は減感作療法と呼ばれていました)
どんなアレルゲンに対しても可能というわけではありませんが、ある程度治療の効果が認められるものにネコの皮膚、コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ、カモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、ミツバチ、スズメバチなどがあります
このうち日本で製剤として使用可能なものはスギとダニ(コナヒョウヒダニ・ヤケヒョウヒダニ)の2種類のみです
投与経路は皮下(注射)、経口(舌下投与)がありますが日本で投与可能な上記2種類については舌下投与が可能です
アレルゲンを直接取り込むので口の中がしばらく痒くなるなどの副作用が出やすいです
また、効果が出るのに数カ月かかり、最低で3年、通常は5年間毎日内服する必要があります
患者さん全員に効果があるわけではありませんが、うまくいけば症状が激減します
当院でもスギとダニが原因のアレルギー性鼻炎の方を対象に治療が可能です
興味のある方はスタッフまで気軽にお尋ねください
http://www.pceconsortium.org/Documents/JOURNALArticleAITSC.pdf