外来で「夏風邪ですか?」と聞かれることが多くなりました。
夏風邪という病名はないのですが「夏の間によく流行する発熱性の病気の総称」というのが大まかな意味でしょうか。
具体的には手足口病・ヘルパンギーナ・咽頭結膜炎(プール熱)などが代表的ですが、夏場にかかると普通の上気道炎も夏風邪と称することが多いようです。

手足口病

コクサッキーA16(CA16)、CA6、エンテロウイルス71(EV71)などが原因で起こり、微熱、口の中・手のひら・足の裏のブツブツ(水疱疹)ができます。
飛沫感染・接触感染でひろがります。一度感染すると抗体ができるため2回めの感染は起こりませんが、原因となるウィルスが多いので違うウィルスが原因となる手足口病にはかかることがあります。


出席停止の病気ではないので、発熱が落ち着き食事摂取なども問題なければ登園登校できます。

ヘルパンギーナ

コクサッキーAのうち2、3、4、5、6、10型など、コクサッキーB 、エコーウイルスが原因で起こります。発熱、のどの痛み、軟口蓋(口蓋垂=のどちんこ、の周辺の柔らかいところ)にブツブツができます。
手足口病よりは口の奥の方にできるのが特徴ですが正直区別できないこともあります。
初期はヘルパンギーナと思っていたが、しばらくして手足にもブツブツができて手足口病だった、ということもありこの2つはオーバーラップする病気だと考えられます。


やはり出席停止の病気ではありませんが、高熱が出やすいので調子の悪い間は休ませてあげましょう。

咽頭結膜炎

アデノウィルス3型が原因のことが多いですが、3型、4型、7型、11型でも起こります。発熱、のどの痛みに加えて結膜充血で真っ赤な目になることが特徴です。
別名プール熱ですがプールと関係なく飛沫感染もしくは接触感染でひろがります。6-8月に流行のピークがありますが冬場でも発生するので夏風邪と言いにくいです。


出席停止の病気で、主要症状が消失してさらに2日経過するまで登園登校できません。


今年は上記のような典型的な手足口病やヘルパンギーナが少ない印象です。
代わりに数日の発熱+手足に小さな赤い発疹が多発、という症状の子が多いです。
もしかしたら例年にない型のコクサッキーが流行しているのかもしれません。