現在、当院の周辺で水痘(みずぼうそう)と手足口病が同時に流行しています。
「これはもしかしてみずぼうそう?手足口病?」と心配して受診される方が増えています。
今回は、水痘の特徴や手足口病との見分け方、感染時の注意点について解説します。
1. 水痘(みずぼうそう)の特徴
水痘は非常に感染力が強いウイルス性の病気です。
- 症状の出方:発疹が出る1日ほど前から、発熱やだるさ、食欲不振がみられることがあります。
- 発疹の特徴:最初は小さな赤いポツポツから始まり、すぐに周囲が赤く、中心に透明な液が入った「しずく状の水疱」になります。
- 広がり方:お腹や背中から始まり、頭、顔、手足へと全身に広がります。
- 新旧の混在:数日間にわたり新しい発疹が次々と出るため、赤いポツポツ、水疱、かさぶた(おさまる段階)など、様々な状態の発疹が同時に混ざって見えるのが大きな特徴です。
2. 「手足口病」との見分け方
どちらも水疱ができますが、以下のポイントで区別できます。
特徴 | 水痘(みずぼうそう) | 手足口病 |
出る場所 | お腹や背中(体幹)から全身へ | 手先、足先、口の中、お尻、膝、陰部など |
水疱の形 | 丸く、しずくのような形 | 楕円形のものが多い |
口の中 | 出ることもあるが、痛みは比較的軽い | 浅く小さな潰瘍ができ、痛みが強いことが多い(今年はそれほどでもない) |
かゆみ | 非常に強く、全身におよぶ | あまりないことが多い |
熱 | 出ることが多い(38~39℃程度) | 出ないか、出ても微熱程度(今年は高熱のお子さんもあり) |
3. ご家族が感染した場合の注意点
空気感染(近くにいるだけで感染)するため、家庭内での二次感染には細心の注意が必要です。
- 登園・登校の目安:すべての発疹がしっかりとかさぶたになるまでは、登園登校できません。だいたい1週間ほどかかります。
- ハイリスクな人を守る:妊婦さん(お腹の赤ちゃんに影響が出る恐れあり)や免疫力が低下している方には、絶対に接触させないでください。
- 早めの受診:きょうだい間などでうつった場合、2人目以降のお子さんの方が重症化しやすい傾向があります。発疹を見つけたら早めにご相談ください。
4. 予防方法について
- ワクチンが最も有効:2回の接種で重症化をほぼ確実に防げます。まだ1回しか打っていない方も2回目をご検討ください。
- 接触後の緊急接種:未接種の子が水痘の患者さんと接触した場合でも、3日(72時間)以内にワクチンを打てば、発症を防いだり軽く済ませたりできる可能性があります。当院のワクチン予約は通常3日前で締め切っていますが、水痘ワクチンの緊急接種については電話でご相談ください。
当院からのメッセージ
水痘は、かき壊した傷口から細菌が入ったり、稀に肺炎や脳炎などの重い合併症を起こしたりすることもあります。
「みずぼうそうかな?」と思ったら、他の患者さんへの感染を防ぐため、できれば事前にお電話で状況をお伝えいただいてから受診してください。受付でも必ず「みずぼうそうかもしれない」とお伝えください。
早めの対応でお子さんとご家族の健康を守りましょう。
